私は高い音が上手く出せません。調子よく音が出たとしても、曲の中でリズム正しく使えるものではありません。
みなさんはどうでしょう。
この悩みは多くの方が抱く悩みのようで、ネット上にも練習方法やコツがたくさん紹介されています。
ここでは少し、高い音について考えてみましょう。
金管楽器で音を出している仕組みは、前にも述べましたが、唇の振動と管の振動が関係しています。このことは、どの音域でも変わることなくいえることで、高い音だからと言って特別なことではありません。にもかかわらず、どの金管楽器を吹いても高い音を吹くことが難しいというのは不思議なものですね。
たとえば、ユーフォニアムで高い音を吹きたいときに、楽器の管の長さを短く切ってしてしまえば、おそらく高い音は吹けるでしょう。笑 もはやユーフォニアムと言えないかも知れませんが。では、高い音を出すことは何を求められているのでしょう。
少し難しいですが、高次倍音を吹くことが求められている、ということだと思います。高次倍音がその楽器において魅力的だからでしょうか。
魅力的な楽曲を奏でるには、作曲者は、少なくとも3オクターブの音域が欲しい様です。88鍵のピアノは7オクターブと少し、パイプオルガンになると、およそ9オークターブも出せるものもあります。一般的に、オーケストラで使われるような楽器は、殆どが3オクターブの音を出せます。ちなみに、人の声はなんと2オクターブぐらいしか出せません。金管楽器において3オクターブの音域をカバーするためには、どうしても高次倍音を出さなければならないということです。
以上のように考えていくと、高い音を出すことは。決してアクロバットのような珍芸ではないのです。
コメント